
査定に出したら”再建築不可です“と言われて、売れないのかと不安になった。



そんな声を、不動産売却の相談現場では本当によくいただきます。
結論からお伝えすると、再建築不可物件は「売れない」のではなく「売り方が違うだけ」です。
この記事では、なぜ売りにくいのかという理由を地価や空き家の最新データ、そして隣地への売却や買取といった”売れる”に変える具体策までを、順番にご案内します。
読み終えるころには、あなたが明日から何をすればいいかが見えてくるはずです。
「再建築不可物件は売れない」は思い込み?結論は”売り方次第”です


結論からお伝えすると、再建築不可物件は売却できます。
ただし、ふつうのマイホームと同じ売り方では買い手が見つかりにくいため、「誰に・どう売るか」を最初に決めることが成功のカギになります。



「売れない」とあきらめてしまう方の多くが、実は”売り先の選び方“でつまずいているだけ、ということです。
順を追って一緒に整理していきましょう。
そもそも、なぜ再建築不可物件にも買い手がいるのでしょうか。
理由はシンプルで、価格に魅力があるからです。
建て替えができないぶん、周辺の相場より安く手に入るため、その安さを活かして活用したい人が一定数います。
たとえば、以下のような方々です。
- リフォームして賃貸に出したい不動産投資家
- 費用を抑えて住まいを持ちたい個人
- 敷地を広げたい隣地の所有者
さらに、土地の評価が低めになることで、毎年の固定資産税が比較的安く抑えられるという面もあります。



つまり「デメリットしかない土地」ではなく、「メリットを求める買い手に向けて売れば、ちゃんと需要がある土地」だと考えていただきたいのです。
再建築不可物件とは?接道義務を満たさず建て替えができない土地・建物のこと
再建築不可物件とは、いま建っている家を取り壊すと、新しい家を建て直せない土地や建物のことです。
ふだんの暮らしでは住み続けられますが、「建て替え」だけができない、という状態を指します。
なぜそんなことが起きるのでしょうか。
いちばん多い原因が「接道義務」を満たしていないことです。
火事のときに消防車が入れたり、逃げ道を確保したりするための、いわば”安全のための約束事“だと考えてください。
たとえば、細い通路の奥に建物がある「旗竿地(はたざおち)」、竿の先に旗がついたような形の土地では、通路部分の幅が2メートルに届かず、この約束事を満たせないことがあります。
また、家の前の道が「私道(しどう)」、つまり個人が持っている道で、建築基準法上の道路として認められていない場合も、再建築不可になります。





決してあなたの家が欠陥品なのではなく、法律のルールと敷地の形が、たまたまかみ合っていないだけなのです。
相続・空き家・早く現金化したい——悩み別に取るべき方向性
再建築不可物件の売却でどう動くべきかは、あなたが抱えている悩みによって変わります。
ここではよくある3つのケースごとに、進むべき方向をざっくりお示しします。
- 実家を相続したものの住む予定がない方
この場合は「隣の家の方に買ってもらえないか」を最優先で探るのがおすすめです。隣地の所有者にとっては、あなたの土地を足すことで自分の敷地が広がり、再建築できるようになる可能性があるため、意外と話がまとまりやすいのです。 - 空き家のまま放置していて管理の負担が重い方
草刈りや防犯、固定資産税の心配が続くくらいなら、現況のまま引き取ってくれる専門の買取業者に相談すると、手間なく手放せます。 - 相続税の納税期限が迫っているなど、とにかく早く現金化したい方
買い手を探す時間がない場合は、買主探しの不要な「買取」がもっとも確実です。



どのケースでも共通しているのは、「ひとりで抱え込まず、状況に合った売り先を選ぶ」こと。
次の章では、なぜ今このタイミングで動く価値があるのかを、公的なデータで見ていきましょう。


数字で読み解く、再建築不可物件の売却環境|今が”動きどき”な理由


結論をお伝えすると、地価が上がり、空き家が過去最多となり、法律も変わりつつある今は、再建築不可物件でも「売れる可能性が広がっている」タイミングです。
感覚ではなく、国が公表しているデータで確かめていきましょう。
地価は5年連続で上昇中|令和8年地価公示が映す土地の価値の底上げ
まず注目したいのが、土地の値段そのものが上がり続けているという事実です。
国土交通省の「令和8年地価公示」(2026年3月公表)によると、全国の全用途平均は前年より2.8%上昇し、これで5年連続の上昇となりました。住宅地は2.1%、商業地は4.3%のプラスです。


数字だけ見ると実感がわきにくいので、あなたの暮らしに置き換えてみましょう。
ご近所に貼られた「売物件」のチラシや、ポストに届く不動産のダイレクトメールを思い浮かべてください。あの価格、実はここ数年でじわじわ上がっているのです。
しかも上昇のペースは、コロナ禍を抜けた2022年の0.6%から、1.6%、2.3%、2.7%、そして2.8%へと、年々大きくなっています。
土地全体の価値が底上げされているということは、再建築不可のように”訳あり”とされる土地でも、以前より値がつきやすい追い風が吹いている、ということです。



つまり、「どうせ売れないから」と手を止めているうちに、売り時のサインは静かに強まっているのです。
空き家は全国900万戸で過去最多|総務省データが教える”放置のコスト”
次に見ていただきたいのが、空き家の数です。
総務省の「令和5年住宅・土地統計調査(速報集計)」(2024年4月公表)によると、全国の空き家は900万戸に達し、調査開始以来もっとも多くなりました。
空き家率は13.8%で、これも過去最高です。
30年前の1993年は448万戸でしたから、この間に約2倍にふくらんだ計算になります。


この数字を、あなたの家の周りに置き換えてみてください。
同じ通りに10軒の家があれば、そのうち1軒以上は誰も住んでいない計算になります。
とくに、賃貸用や別荘を除いた「使い道の決まっていない空き家」は385万戸にのぼり、その多くが年々古くなりながら放置されています。
空き家を持ち続けるだけで固定資産税がかかり、草刈りや防犯、近隣への気づかいといった見えない負担も積み重なっていきます。



「まだ大丈夫」と先延ばしにするほど、こうしたコストは静かにふくらんでいくのです。
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逆に言えば、早めに手放す判断をすれば、その負担から解放されて心もお財布も軽くなるってことだね。
2025年4月の建築基準法改正で何が変わった?リフォームと建築確認申請
そして、再建築不可物件を持つ方にいちばん知っておいてほしいのが、2025年4月に施行された建築基準法の改正です。
この改正では「4号特例」という仕組みが縮小されました。
国土交通省の資料によると、これまで木造2階建てなどの住宅は、一定の手続きを省ける「4号建築物」に分類されていましたが、改正後は「新2号建築物」となり、大きなリフォーム(大規模修繕・大規模模様替え)を行う際にも、原則として建築確認申請が必要になりました。


建築確認申請とは、「この工事は法律のルールを守っていますよ」と役所や検査機関に事前にチェックしてもらう手続きのことです。ここが再建築不可物件にとって重要なポイントになります。
というのも、再建築不可の土地では、そもそもこの建築確認が下りないため、大規模なリフォームがこれまで以上に進めにくくなる可能性があるのです。



あなたの日常に置き換えれば、「いつか大がかりに直して住もう、貸そう」と考えていた計画のハードルが、以前より少し上がった、というイメージです。
もちろん壁紙の張り替えや設備の交換といった小さな手直しは今後も可能ですが、「大きく直してから売る」という選択肢を考えていた方は、法改正の影響が及ばないうちに、早めに売却の方向性を固めておくと安心です。
ここまでの3つのデータを一言でまとめると、「土地の価値は上がり、空き家は増え続け、大がかりなリフォームはしにくくなった」という流れです。
この3つが同時に起きている今は、再建築不可物件を持ち続けるコストが増える一方で、売却で受け取れる金額には追い風が吹いている、めずらしいタイミングだといえます。
ただし注意点として、地価の上昇には地域差があり、都市部で伸びるエリアもあれば、伸びが穏やかな地域もあります。



あなたの物件がどのエリアにあるかで最適な売り方は変わるため、次の章の具体策は「自分の地域ではどう当てはまるか」を意識しながら読み進めてみてください。


売れない再建築不可物件を”売れる”に変える、現実的な方法


結論として、再建築不可物件は、
- 隣地の所有者へ売る
- セットバックや接道の確保で再建築できる土地にする
- 現況のまま活用して売る
- 専門の買取業者に売る
という4つの方向のいずれかで、道が開けます。
あなたの状況に合うものから検討していきましょう。
まず明日できること|法的状態のセルフチェックと必要書類の準備
いちばん最初にやるべきは、「自分の土地が、なぜ・どの程度、再建築不可なのか」を正しく知ることです。
理由によって取れる対策が変わるため、ここを飛ばすと遠回りになってしまいます。
まず、ご自宅の登記事項証明書(登記簿謄本)を取り寄せてみてください。法務局のオンライン請求サービスを使えば、パソコンやスマホから申請でき、手数料は500円ほど。
土地の面積や建物の構造といった基本情報がひと目で分かります。
次に、市区町村の役所にある建築を担当する窓口(建築指導課など)で、以下の2点を確認します。
- 前面道路が建築基準法上の道路にあたるか
- 接道の幅は足りているか
ここまでで所要時間は、書類の到着を待つ期間を含めても1週間ほど。
必要なものは、住所や地番のメモと本人確認書類くらいで、体力的な負担もほとんどありません。
この2つが分かるだけで、「隣地を少し買えば再建築できる」のか「買取に回したほうが早い」のか、進む道がはっきりしてきます。



なお、相続した物件を売る場合は、その前に相続登記(亡くなった方から相続人への名義変更)を済ませておく必要があります。
2024年4月からは、相続で不動産を取得したことを知った日から3年以内の相続登記が義務化され、正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象になりました。


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名義が故人のままでは売却の手続きに進めないため、早めに司法書士へ相談しておくと安心だよ。
隣地への売却・セットバックで”再建築できる土地”に変える方法
もっとも価格がつきやすいのは、再建築できる状態に戻してから売る方法です。
代表的なやり方が、隣地の所有者への売却と、セットバックです。
隣の家の方にとって、あなたの土地は「敷地を広げて、自分の家を建て直せるようにするための一区画」になり得ます。
とくに旗竿地や、間口(土地が道路に接する部分の幅)が足りない土地では、隣地と一体になることで接道義務を満たせるケースが少なくありません。まずは隣地所有者に声をかけてみる、というのは有力な一手です。
次に、セットバックという方法があります。
これは、前面道路の幅が4メートルに足りない場合に、敷地の一部を後退させて道路として提供することで、再建築できるようにする仕組みです。
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ただし注意点として、これらは費用と時間がかかり、必ず認められるとは限りません。
隣地との交渉や役所への申請には専門的な判断が必要なので、宅地建物取引士や司法書士など、再建築不可物件の扱いに慣れた専門家に相談しながら進めるのが確実です。
リフォーム・現況のまま活用して売る方法(賃貸・投資家向け)
建て替えができなくても、いまある建物を活かして売るという選択肢もあります。
ポイントは、「そのまま住みたい・貸したい」という買い手に向けて売ることです。
再建築不可物件は、周辺の相場より価格を抑えて手に入ることが多いため、リフォームして賃貸に出したい不動産投資家や、DIYを楽しみたい個人にとっては、むしろ魅力的に映ります。



実際、現況のまま、あるいは最低限の手直しをして、投資家向けに売却が成立するケースはよくあります。
ただし、ここで先ほどの2025年の法改正が関わってきます。大規模なリフォームには建築確認申請が必要になり、再建築不可の土地ではそれが下りないため、「大きく直してから高く売る」という戦略は取りにくくなりました。
そこで現実的なのは、無理に費用をかけて直さず、「現況のまま」で売りに出すことです。
売る前にお金をかけて解体やリフォームをしてしまうと、かえって損をすることもあるため、動く前に必ず不動産会社へ相談してください。
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掃除や換気で建物を清潔に保っておくだけでも、内見時の印象はぐっと良くなるよ。
買い手が見つからないなら専門の買取業者へ|仲介との違い
「隣地の交渉も難しく、買い手も見つからない」というときの、もっとも確実な選択肢が、専門の買取業者への売却です。ここで、仲介と買取の違いを整理しておきましょう。
- 仲介とは
不動産会社に買い手を探してもらう方法です。
うまくいけば高く売れる可能性がありますが、再建築不可物件は買い手が限られるため、「いつ売れるか分からない」という不安がつきまといます。 - 買取とは
不動産会社が直接あなたの物件を買い取る方法です。
買主を探す必要がないため、相談から最短2週間ほどで現金化できるケースもあり、相続税の申告期限(相続開始を知った日の翌日から10か月)が迫っている方にも向いています。
さらに、買取専門の会社であれば、古家や残置物(家の中に残った家具・荷物)があっても現状のまま引き取ってくれることが多く、片付けの負担がありません。
買取の場合、売った後に建物の不具合が見つかったときに売主が負う「契約不適合責任」を免除してもらえる契約も一般的で、「売却後に修繕費を請求されたら困る」という心配もいりません。
こうしたサービスを提供している不動産会社もありますので、「しつこい営業をされそう」と身構えず、まずは話を聞くだけ、家族に同席してもらいながら、という気持ちで相談してみてください。



担当者が自宅まで訪問して物件を見ながら説明してくれる会社を選べば、何度も出向く体力的な負担も抑えられます。
なお、買取は仲介よりも価格が下がる傾向がある点は正直にお伝えしておきます。
だからこそ、1社だけで決めず、複数の買取業者に査定を依頼して金額と条件を見比べることが、納得のいく現金化への近道です。
相続した空き家なら要チェック|税金が大きく減る「3,000万円特別控除」
売却で気になるのが税金ですが、相続した空き家には心強い制度があります。
国税庁の「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」によると、一定の要件を満たせば、売って出た利益から最高3,000万円まで差し引ける「3,000万円特別控除」(租税特別措置法第35条)が使えます。
この特例は、令和9年(2027年)12月31日までの売却が対象となるよう、期限が延長されています。





平たく言えば、「相続した実家を売って利益が出ても、3,000万円までなら税金がかからないことが多い」という、とてもありがたい仕組みです。
物件によっては、手元に残るお金が数百万円単位で変わることもあります。あなたの暮らしに置き換えれば、「売れないと思っていた実家が、税金の心配もほとんどなく現金に変わる」ことがある、ということです。
ただし注意点として、以下の条件があります。
- 亡くなった方がひとり暮らしだったこと
- 昭和56年5月31日以前に建てられた家であること
- 相続の開始があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ること



相続人が3人以上の場合は控除額が2,000万円になる点にも気をつけてください。使えるかどうかの判断は複雑なので、動く前に税理士へ確認しておくと確実です。


「再建築不可物件が売れない」を乗り越えた2つの実例|相続と空き家


ここでは、実際の相談現場でよく出会うケースをもとにした2つのストーリーをご紹介します。「自分と似ているな」と感じる部分を探しながら読んでみてください。
相続した旗竿地を隣家へ売却し、納税期限に間に合った72歳女性のケース
- 佐藤さん(72歳・女性・埼玉県在住)
- 夫を亡くしたあと、実家として使っていた古い木造の旗竿地を相続
- 子どもたちはすでに独立して遠方におり、住む予定はなし
- 相続税の申告期限が近づく
きっかけは、税理士から「相続税を納めるための現金が足りないかもしれません」と言われた一言でした。
あわてて地元の不動産会社に査定を頼んだところ、担当者からこう告げられます。
「佐藤さん、この土地は再建築不可でして……正直、買い手を見つけるのは難しいかもしれません」。
その言葉に、佐藤さんは頭が真っ白になったといいます。



え、売れないんですか? じゃあ、この家、どうすればいいの……。
夜、電話で娘さんに相談しても、「お母さん、私も不動産のことは分からなくて」と、答えは出ませんでした。
途方に暮れた佐藤さんでしたが、あるとき娘さんがこう提案します。
「お隣さん、前に”土地が狭くて建て替えられない“ってこぼしてたよね。声をかけてみたら?」。
半信半疑で隣家に相談したところ、返ってきたのは意外な言葉でした。
「実はうちも、おたくの通路部分があれば、家を建て直せるんですよ。ぜひ譲ってもらえませんか」。
そこから佐藤さんは動きます。
- 再建築不可物件に詳しい別の不動産会社に、隣地との売買のとりまとめを依頼
- 司法書士に相続登記(相続した不動産の名義変更)と所有権移転の手続きを依頼
- 必要書類をそろえる
- 隣家との売買契約を結び、無事に現金化
相続税の納税期限にもぎりぎり間に合いました。



隣の方に喜んでもらえて、私も肩の荷が下りて。まさか”売れない”と言われた土地が、こんな形で役に立つとは思いませんでした。
佐藤さんは、そう笑って話してくれました。再建築不可物件は、隣地の方にとっては”のどから手が出るほど欲しい土地“であることも多いのです。
仲介で1年売れず、買取で現金化した空き家所有の55歳男性のケース
- 田中さん(55歳・会社員・千葉県在住)
- 亡くなった父親が残した築40年の一戸建てを相続
誰も住まないまま2年が過ぎ、空き家の管理が重荷になっていました。



草はぼうぼう、郵便受けはチラシであふれて。ご近所さんから”防犯上どうにかならないか“と言われたときは、本当に申し訳なくて。
最初、田中さんは仲介での売却を選びました。
ところが、内見の申し込みはほとんど入りません。半年が過ぎたころ、担当者からこう言われます。
「田中さん、再建築不可なので、住宅ローンを使いたい一般の買い手さんには、なかなか響かないんです。もう少し価格を下げてみましょうか」。
値下げをしても状況は変わらず、気づけば1年。田中さんは疲れ果てていました。



毎月の固定資産税に、たまの草刈りの手間。売れないまま持ち続けるのが、こんなにしんどいとは。
転機は、買取という方法を知ったことでした。
田中さんは、再建築不可物件の買取実績が豊富な会社に相談します。
担当者が自宅まで来てくれて、こう説明しました。
「残置物はそのままで大丈夫です。中の家具やお荷物も、こちらで処分しますよ。契約後の不具合について、田中さんが責任を負うこともありません」。
半信半疑だった田中さんは、思わず聞き返します。



片付けも、しなくていいんですか?。
「はい。現況のまま買い取らせていただきます」。
田中さんは、まず複数の買取業者に査定を依頼して価格と条件を比べ、次に納得できた1社と契約し、そして約3週間で引き渡しを完了しました。
仲介では1年動かなかった物件が、あっという間に現金に変わったのです。



もっと早く買取を知っていればと思いました。でも、これで固定資産税の心配も、ご近所への申し訳なさもなくなって、本当にほっとしています。
仲介と買取のどちらが正解というわけではなく、”急ぎたい・手間をかけたくない“なら買取が力を発揮する、という一例です。
2つの事例に共通する、再建築不可物件を売るためのポイント
タイプの違う2つのケースですが、うまくいった裏には共通点があります。それは「再建築不可物件の扱いに慣れた相手に相談したこと」です。
佐藤さんは、最初に依頼した会社では「難しい」と言われながらも、隣地との売買をとりまとめてくれる別の会社に切り替えたことで道が開けました。
田中さんは、仲介で1年動かなかった物件を、買取の実績が豊富な会社に相談したことで、残置物ごと現況で手放せました。
ふつうのマイホームばかりを扱う会社にとって、再建築不可物件は「売りにくい物件」に見えてしまいがちです。けれど、こうした物件を専門に扱い、隣地交渉や買取のルートを持っている会社にとっては、むしろ「得意分野」なのです。



あなたがもし「売れない」と言われた経験があるなら、それは物件のせいではなく、相談する相手がその物件を得意としていなかっただけかもしれません。
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もうひとつの共通点は、おふたりとも「まず話を聞いてみた」こと。動き出したことで、ふさがっていたように見えた出口が見つかったんだね!まずは一歩、相談から始めてみよう!


再建築不可物件が売れないときによくある質問
記事の本文で触れきれなかった、素朴な疑問にお答えします。あなたの状況に近いものから読んでみてください。


まとめ|”売れない”を”売れた”に変える、5分でできる最初の一歩


最後に、この記事の要点を3つに絞って振り返ります。
- 再建築不可物件は「売れない」のではなく「売り方が違うだけ」
隣地への売却、セットバックでの再建築、現況での活用、専門業者への買取という道があります。 - 地価が5年連続で上昇し、空き家が全国900万戸に達している今は、手放す判断をするのに追い風のタイミング
- 2025年の建築基準法改正で大規模リフォームのハードルが上がったため、「大きく直してから」ではなく「現況のまま」動くほうが現実的
そして、今日からできる5分のアクションをひとつだけ。
まずは、あなたの土地が「なぜ再建築不可なのか」を確かめる第一歩として、法務局のオンラインサービスで登記事項証明書(手数料500円ほど)を取り寄せてみてください。そこに書かれた土地の情報が、売却相談の入り口になります。
再建築不可、相続、空き家、税金——ひとりで抱え込むと重く感じるこれらの悩みも、専門家と一緒に整理すれば、驚くほどすっきりします。



判断に迷ったら、再建築不可物件の扱いに慣れた不動産会社や、税金なら税理士、資金計画ならファイナンシャルプランナーといった専門家に、まずは話を聞くだけでも相談してみてください。あなたの「どうしよう」が、「これでいこう」に変わる一歩を、そっと後押しできれば幸いです。

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