
相続した実家を売りたいけれど、後からトラブルになるのが怖い…



契約してから雨漏りなどの不備が見つかったら、どうなるのだろう…
そんなお悩みをお持ちではありませんか。
国民生活センターには毎年数万件規模で不動産取引に関する相談が寄せられており、トラブルは決して特別なことではありません。
本記事では、宅地建物取引士・ファイナンシャルプランナーとして売却の現場に数多く立ち会ってきた筆者が、トラブルの典型例と、明日から実践できる予防策をやさしく解説します。



この記事を読み終わるころには「不動産売却のトラブル予防策」が詳しく見えているはずです。
- 不動産売却トラブルの全体像(契約・物件・金銭の3分類)と発生タイミング
- 公的データで読み解く、相談件数の最新動向と背景にある社会変化
- 契約不適合責任・囲い込み・境界問題への具体的な予防策と手順
- 相続物件・空き家・古家を売る際に押さえるべき注意点
- 仲介と買取の違いを踏まえた、トラブルを最小化する売却方法の選び方
まず押さえたい!不動産売却トラブルの全体像と賢い回避の基本方針


不動産売却トラブルの大半は「契約に関するもの」「物件の状態に関するもの」「金銭に関するもの」の3つに分類でき、そのほとんどは契約前の準備で予防できます。
この章では、まず全体像をわかりやすく解説します。
不動産売却トラブルとは何か(定義と発生タイミング)
- 媒介契約から売買契約締結までの「販売活動中」
- 売買契約から引渡しまでの「契約期間中」
- アフタートラブルで揉めやすい「引渡し後」



どの局面で何を確認すべきかを知っておくことが、安心して売却を進める第一歩になります。
3大カテゴリ別!不動産売却で起こりやすい代表的な事例
- 囲い込み
- 媒介契約の自動更新
- 仲介手数料の上乗せ請求



宅地建物取引業法で明確に規制されているため、知識さえあれば見抜けるものです。
「物件に関するトラブル」では、契約不適合責任を問われるケースが圧倒的多数を占めます。



引渡し後に雨漏り・シロアリ・給排水管の不具合が見つかり、修繕費や損害賠償を請求されるパターンです。
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境界が確定していない、地下に廃材やコンクリート片が埋まっていた、など土地のトラブルもあるね…
- 買主の住宅ローン審査が通らず契約を解除されてしまう
- 手付金返還をめぐる争い
- 売却後の譲渡所得税の申告漏れ



いずれも事前知識があれば回避できます!
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不安なときはプロに相談してね!
回避の基本3原則|「伝える・残す・選ぶ」を徹底する
- 知っていることはすべて伝える
- やり取りはすべて書面で残す
- 信頼できる不動産会社を選ぶ



雨漏りの履歴、近隣との関係、設備の不具合など、不安要素はすべて伝えておきましょう!
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情報を隠しても引渡し後にいずれ発覚するし、契約不適合責任を問われることになるよね。
2024年4月から相続登記が義務化され、相続を知ってから3年以内に登記を行わないと10万円以下の過料が科される可能性があります。
「実家を相続したけれど何もしていない」という方は、売却の前提として登記の整理が必要になるので注意しましょう。


公的データで読み解く!不動産売却トラブルの最新動向と背景


結論から言えば、不動産取引に関する相談件数は依然として高水準で推移しており、特に相続・空き家関連のトラブルが増加傾向にあります。
データを通じて「なぜ今、慎重な準備が必要か」を見ていきましょう。
国民生活センターに寄せられる不動産相談件数の実態
独立行政法人国民生活センターの全国消費生活情報ネットワークシステム(PIO-NET)によると、不動産貸借や売買・賃貸に関する相談は毎年3万件を超えています。





「ご近所のあの家も、実は契約後に揉めていた」という話が珍しくないのが不動産取引の実情です。
相談内容で特に多いのが「契約・解約」と「販売方法」に関するものです。
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売主としても買主としても、契約書を交わす前に立ち止まって確認しておくことが大切だね。
多くの売主が感じる「3つの不安」とその正体
- 希望価格で売れるのかな…
- 売却までにどのくらい時間がかかるのか分からない…
- 契約後にトラブルにならないかしら…



売主であれば誰もが抱える、自然な心配事です。
不安の原因は、「何が不安かわからない」こと。
そして、「不安の解決策がわからない」ことも影響しています。
不安を「見える化」してひとつずつ潰すことで、安心して売却を進めよう!
不動産価格指数から読み取る「売り時」のヒントと注意点
国土交通省「不動産価格指数(住宅)」を見ると、住宅価格は2010年を100とした基準で上昇が続いており、2024年末(10月以降)には全国平均が140を超える水準に到達しました。





つまり、10年前と比べて家の価値はおおむね4割近く上がっているということです!
固定資産税の通知書を見て「なぜ毎年こんなに払うのか」と感じている方も多いと思いますが、その背景には不動産価格そのものの上昇があります。
価格が高い局面ほど売主にとっては有利ですが、買主は慎重になり、価格交渉やトラブルも起きやすくなります。
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市場の追い風を活かしつつ、慎重に契約条件を詰めることがポイントだね!
トラブル別!明日から実践できる予防策と対処の手順


トラブル予防は「契約不適合責任への備え」「媒介契約の正しい選び方」「境界・残置物の事前整理」の3点を押さえれば、リスクの大部分を抑えられます。
契約不適合責任のトラブルを防ぐ|物件状況等報告書の徹底活用
契約不適合責任は、2020年4月の民法改正で「瑕疵担保責任」から名称が変わりました。
買主は履行追完請求・代金減額請求・損害賠償請求・契約解除の4つを求められるようになりました。
予防策の第一歩は「物件状況等報告書(告知書)」を丁寧に作成することです。
- 過去の修繕履歴
- 点検記録
- 近隣トラブル
- 雨漏り
- シロアリ
- 給排水管の不具合
- 心理的瑕疵(事件・事故の有無)
- 近隣の騒音
- 悪臭



「不利になりそうだから黙っておこう」は禁物です!
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告知すれば売主の責任は原則として免除されるけど、隠せば後から損害賠償の対象になるんだね。
第二の備えとして、築20年以上の住宅であれば「建物状況調査(インスペクション)」の活用も検討しましょう。



国土交通省が定めた基準に基づいて、建築士などの専門家が屋根・外壁・基礎・給排水などの劣化状況を調べてくれるのね!
ただし、古家の場合は買主に「契約不適合責任を免責」とする特約を付けるのが一般的です。
特に「不動産会社による直接買取」を選べば、この責任そのものを免責にしてもらえることが多く、売却後の修繕費を心配せずに済みます。
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「古い家を売りたいけれど後から請求が来るのが怖い」という方はぜひ検討してみよう!
囲い込み・媒介契約のトラブルを避ける|2種類の契約を比較する
- 複数の会社に同時にお願いできるタイプ(一般媒介)
- 1社だけにお願いするタイプ(専任媒介・専属専任媒介)



ただし、ここで注意したいのが「囲い込み」です。
宅地建物取引業法に反する不当な行為ですが、残念ながら完全にはなくなっていません。
実際に売却を経験された方からは、「途中で不信感を持ったけれどどうしていいか分からなかった」という声をいただくことが多いです。
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おかしいと思ったら、都道府県の宅建協会や国土交通省の地方整備局に無料で相談できるよ!
迷ったらまず2〜3社に査定を依頼して比較し、対応の丁寧さや査定根拠の説明に納得できた1社と専任媒介を結ぶという流れが現実的です。
境界・残置物・付帯設備のトラブルを未然に防ぐ整理術
土地のトラブルで特に多いのが境界問題です。



隣地との境界が曖昧なまま売却すると、引渡し後に隣人との紛争に発展し、売主が責任を問われることがあります。
土地家屋調査士に依頼して「確定測量図」を作成しておくと買主が安心でき、価格交渉でも有利になります。
残置物(家具・家電・私物)の取り扱いも要注意です。
「エアコンは置いていく」「タンスは持っていく」など、残すもの・撤去するものを「付帯設備表」に明確に記載し、買主と書面で確認しておくことが大切です。
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曖昧なままにすると、「あるはずのエアコンが撤去されていた」「処分してほしくなかった私物を捨てられた」というトラブルになるんだね。
リアルな声から学ぶ!不動産売却トラブルの事例集


結論として、事例から学べる教訓は「相談先を1社に絞らない」「契約書の特約を読み込む」「迷ったら独立した第三者に意見を聞く」の3つに集約されます。
実際のケースを2つ見ていきましょう。
事例①:相続した実家を半年で売却できた62歳・元会社員Aさんの成功談
- 3年前に父親を亡くした
- 地方都市の実家(築38年・木造2階建て)を相続
- 母親も同時に介護施設に入ったため、家は完全に空き家
- 「いずれ何とかしないと」と思いながら2年が経過
きっかけは、市から届いた「特定空家等の予備軍に該当する可能性があります」という通知でした。



このまま放っておいたら、固定資産税が6倍になるかもしれないらしい…



お父さんの家、私たちが住むわけじゃないし思い切って売ったらどう?
インターネットの一括査定を試したところ、6社から一斉に電話がかかってきて辟易。
「これじゃ仕事にならない」と一旦すべて断り、地元密着の中堅2社と全国展開の大手1社に絞って訪問査定を依頼しました。



築古ですので、買取と仲介の両方の見積もりを出します。
お客様のご事情に合わせてお選びください!
担当の方は、仲介の場合の想定価格と買取価格の差額、仲介手数料、片付け費用、固定資産税の半年分、すべて表にして見せてくれました。
すると、実は手元に残る金額はほとんど変わらないと分かりました。
契約不適合責任を免責とする特約付きで売買契約を締結。
残置物もそのまま引き渡せたため、片付けに通う必要もありませんでした。
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「複数社の比較」「自分の優先順位の明確化」「数字で納得できる説明をしてくれる担当者を選んだこと」が成功のカギになったんだね!
事例②:囲い込みで3か月を無駄にした55歳・パート主婦Bさんの教訓
- 義母から相続した分譲マンション(築22年・3LDK)の売却を検討
- 知人の紹介で1社に専属専任媒介を依頼
- 内覧の希望は1件で想像以上に苦戦中



立地は悪くないはずなのに、なぜ?
別の不動産会社にふと相談したところ、思わぬ事実が発覚します。



実は弊社からそのマンションの問い合わせを何度かしているんですが、毎回「商談中」と断られているんですよ。



えっ、商談中?
そんな話、一度も聞いていません。
だって内覧は1件だけって言われていて…
Bさんは慌てて元の不動産会社に問い合わせましたが、担当者の態度はあいまい。
「念のため」とレインズの登録状況を確認したところ、確かに登録はされているものの対応に不審な点が多々ありました。



ひょっとして、囲い込みっていう違法行為じゃないか?



でも契約期間中だから、簡単には解除できないって言われて…
宅地建物取引業法に詳しい無料相談窓口(公益社団法人全国宅地建物取引業協会連合会)に電話で相談。
担当者から「業務報告書の提示を求めても対応がなければ、解除を申し出る正当な理由になり得る」とアドバイスを受けて解除に至りました。
その後改めて2社に依頼し直したところ、わずか1か月半で買主が見つかり、当初の希望価格に近い金額で成約しました。



最初の3か月は本当に無駄でした。
でも、おかしいと思ったら泣き寝入りせず、第三者に相談することの大切さを学びました。



媒介契約は「結んで終わり」にせず、進捗を定期的にチェックしましょう!
不動産売却トラブルに関するよくある質問
まとめ|安心して売却を進めるために、今日からできる5分のアクション


この記事のポイントを3つにまとめます。
- 不動産売却トラブルの大半は「契約・物件・金銭」の3カテゴリに分類できる
- 引渡し後のトラブルで最も多い契約不適合責任は、告知すれば守られる
- 相続登記義務化があるので「いつか考えよう」の先延ばしはリスク



「無理な営業はしない」「家族同席OK」「オンライン相談も対応」を掲げる不動産会社も増えています。
一歩を踏み出せば、漠然とした不安は具体的な行動に変わります。
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ひとりで抱え込まず、まずはプロに相談してみてね!



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