こんにちは。保険相談ラボ編集部です。
労働災害、いわゆる労災は時代とともに変遷し、単なる業務中のケガというイメージから、幅広い災害までを含むようになりました。
近年、過労死や過労自殺、メンタルヘルス疾患も労災として認定されるようになっています。
そして、2020年、新型コロナウイルスの感染拡大によって、労災が大きく変わるのではないかと予測できます。
2019年度まで、7年連続でメンタルヘルス疾患(精神疾患等)での申請が過去最多の2060件、認定も過去最多の509件とメンタルヘルス不調が増加の一途をたどっています。
コロナ禍で誰もが不安な気持ちになり、コロナ疲れなど業務に支障をきたす事も考えられます。
また、新たなハラスメント(嫌がらせ)も発生していて、在宅勤務者に対するハラスメントで、テレワークハラスメント(テレハラ)、リモートワークハラスメント(リモハラ)と呼ばれています。
在宅勤務で離れて仕事しているのに、どうしてハラスメントが発生するの?って疑問に思いますよね。
でも、在宅勤務者を過度に監視したり、プライベートまで干渉するよなパワハラがあったり、必要以上に2人きりでのオンラインミーティングを求めてくるようなセクハラも実際に発生しているようです。
社内でパワハラ、セクハラが起きていれば、周りで気づくことができますが、在宅勤務者同士でパワハラ、セクハラが起きていたら、経営陣が気づくことはできません。
このような現代型の労災や労務トラブルに対応した保険が各保険会社から販売されています。
今回は、メンタルヘルス疾患(精神障害)に関する備えを一番最初に案内している日新火災海上保険の『労災あんしん保険』について、解説します。
現代型の労災、労務トラブルに対応した日新火災の労災あんしん保険 うつ病、過労への備えが充実

労災上乗せ保険と呼ばれる業務災害保険で、日新火災海上保険では『労災あんしん保険』というペットネーム(通称名)です。
とても、わかりやすい名称です。
表紙に「ストレスチェックサービス おすすめプランに無料セット」とあるように、メンタルヘルス対策に重点を置いているのがわかります。
日新火災の『労災あんしん保険』は、従業員の業務中のケガや病気の補償、その原因が会社(使用者)にあったと訴えられた場合の補償、パワハラ・不当解雇などの労務トラブルで会社が訴えられた場合の補償などに対応してます。
過労死やうつ自殺にも対応し、現代型の労災や労務トラブルに幅広く対応した内容の保険です。
労災あんしん保険 3つのポイント

現代型の労災、労務トラブルについて、3つのリスクとそれに対応した補償を案内しています。
実は、旧来型のケガの労災については、もはや記載されていません。
もちろん、保険として業務中のケガによる死亡、入院、通院の補償も対象になっているのでご安心ください。
日新火災としては、完全に現代型の労災、労務トラブルのリスクに対応する保険という位置づけです。
ポイント1 うつ病、過労による脳・心疾患への備えが充実!

「精神障害(うつ病等)による労災請求件数が年々増加中!」とあり、2019年度も過去最多の2060件が申請され、509件が認定されています。
新型コロナウイルスの感染拡大によって、今後もメンタルヘルス疾患の労災の申請、認定が増えていくでしょう。
従業員のうつ病、くも膜下出血、心筋梗塞等について、労災認定された場合に、死亡、入院、通院等の保険金が支払われます。
うつ病による自殺も補償対象になっています。
今後、メンタルヘルス疾患が増えることが予想されるので、その対応策をしっかり検討しておくことが重要です。
また、メンタルヘルス疾患の従業員を出さないことが重要です。
そこでその下のメンタルヘルス対策として、無料のサービスが充実しています。
労働安全衛生法の改正によって、2015年から開始されたストレスチェック制度。
50人以上の事業場について、年1回以上のストレスチェックが義務付けられています。
Webを使ったストレスチェックサービスが無料で利用できたり、メンタルケア・ホットラインや休業職場復帰サポートの無料のサービスが利用できます。
ポイント2 万一の高額賠償リスクに対応!

業務中のケガによる死亡事故や労災認定された過労死や過労自殺等によって、企業の責任を問われるケースが増えています。
そして、その賠償金額が高額化していて、企業に1億円以上の賠償を求める判決も出てきています。
ここで、「強制保険である政府労災に加入しているのだから、そこから出るんじゃないの?」と思う方も多いと思います。
しかし、実際には高額の賠償請求がされた場合、労災で控除できるのは、
一時金で受け取れる1000万円程度なのです。
つまり、高額な賠償請求がされた場合は、労災の効力はほとんど無く、1億円以上の賠償金のほとんどを企業が負担しなければなりません。
- 労災で控除できるのは1000万円程度しかないため、労災だけでは不足!
- 最近では賠償金が高額化して1億円以上の判決も!
という点から、「使用者賠償責任補償」をおすすめしています。
この「使用者賠償責任補償」こそが現代型労災上乗せ保険(業務災害保険)に対応しているメインの部分です。
労働関係法令の改正や新設、裁判での判例によって、ますます企業の責任は重くなっています。
企業を守るためには必須の補償と言っても過言ではありません。
ポイント3 雇用関連賠償リクスに対応!

パンフレットだけではあまりにもシンプルすぎるので、追加で解説します。
この部分は現代型の労災その2とも言える部分で、ケガや病気といった身体の障害ではなく、パワハラ・セクハラ、不当解雇などで、企業が従業員から訴えられた場合の補償です。
2006年に労働審判制度が新設され、裁判よりも簡単に争いを解決できるようになりました。
つまり、従業員としては、簡単に企業を訴えられるようになった反面、その分企業のリスクが高まっています。
事実、労働審判制度が新設されて以降、労働審判の件数が激増しています。
さらに、これらの情報はインターネットで簡単に情報を入手できるようになりました。
ちょっと調べれば、「会社を訴えられる」「会社からお金を受け取れる」というような情報があふれています。
会社に未練がなければ、会社を訴えてきてもおかしくありません。
まさに、現代型という感じです。
企業として、いじめやハラスメントを無くそうとしていても、一部の社員が見えないところでハラスメントを行っているケースもあります。
そのような管理職や、役員個人が訴えられてしまった場合でも、補償の対象になります。
このような労務トラブルは、情報化社会で訴えられやすくなっている上に、1人が訴えると、2人目、3人目と続けて訴えられるケースもあるので、けっこう大変です。
しかも、言いがかりのような主張をしてくることもあるため、その対応のために時間と労力を使い、神経をすり減らすのはもったいないです。
この雇用関連賠償も企業には必須の補償と言えます。
その他のおすすめ理由

上記の3つのポイント以外にもおすすめ理由が記載されいます。
簡単に紹介します。
- 選べる補償対象者
オプションで、役員や派遣、下請も補償できる。 - きめ細かい条件設定
従業員と役員で補償内容を変えることも可能。 - カンタンお手続き
確定精算不要、人数の変更通知も不要。 - 保険料は全額損金
法人が契約者で従業員全員を補償対象者とした場合。 - 建設業のメリット
経営事項審査の加点対象。 - スピーディーな支払い
従業員のケガの補償は労災認定不要。 - 従業員への補償は立替払不要
所定の手続きで、従業員への補償金の支払い前に企業への保険金のお支払いも可能
労災あんしん保険の補償内容

ここでやっと、わかりやすい労災である業務中のケガが出てきます。
左側のイラストにもあるように
「業務中のケガ」「通勤途上でのケガ」「業務によるうつ病等」が対象です。
ケガの場合は労災認定を待たずに補償。
病気の場合は労災認定が必要になります。
- 死亡補償保険金
- 後遺障害補償保険金
- 入院補償保険金
- 通院通院補償保険金
- 休業補償保険金
が支払われます。
いわゆる労災上乗せ保険というケガの保険です。
気になる新型コロナウイルスの感染については、労災認定されれば支払いの対象になリます。
この補償をつけるためにこの保険に加入すると言えるくらい超重要な補償です。
すでに解説している通り、労災認定された病気も含め、労災事故によって従業員等から企業(使用者)が訴えられてしまった場合の補償です。
企業は訴えられやすくなり、賠償金も高額化しているので、しっかりとした内容で加入することが重要です。
なかには、形だけ1000万円程度の保険金額を設定している契約も見受けられますが、ハッキリ言って加入している意味がありません。
せめて1億円に設定しましょう。
現代型の業務災害保険には必須の特約です。
パワハラ・セクハラ、不当解雇等で企業、役員、管理職等が訴えられた場合の補償です。
テレワーク・リモートワークに伴うハラスメントも新たな問題として浮上しています。
労働審判制度により、相談件数が急増していて、2人目3人目と真似して訴えてくるケースも見受けられます。
また、言いがかりのような内容で訴えてくるケースもありますので、何もやましいことがなくても対策が必要です。
この特約を付けないと、地震、噴火、津波による業務上の身体障害については、補償対象外になってしまいます。
この保険に限らず、一般的な保険は、通常、地震、噴火、津波を対象外にしています。
つまり、この天災危険補償特約は必要です。
もう少し解説すると、東日本大震災のときに、どう避難したかで結果が大きく変わりました。
あとから検証すれば、その時の判断が正しかったのか、間違っていたのかはわかります。
しかし、あの時すべての人が正しい判断を出来たでしょうか?
残された家族からみれば、誰かの判断が違っていれば、生き残っていたのではないかと、その判断の責任を問いたくなるのです。
また、そこまで大事にならなくても、地震等でケガした場合の入院、通院等の補償もしてあげたいじゃないですか?
日本国内どこにいても地震が起こる可能性があります。
天災危険補償特約は付けておきましょう。
日新火災の労災あんしん保険 まとめ
日新火災の労災あんしん保険は、いわゆる労災上乗せ保険や業務災害保険といわれる保険のことです。
もちろん、高額賠償に備えるための使用者賠償やハラスメントや不当解雇などの労務トラブルに対応した雇用関連賠償も付いています。
現代型の労災、労務トラブルにしっかり対応した保険です。
新型コロナウイルス感染症にも対応しており、労災認定されれば支払いの対象になります。
あなたの会社の労災上乗せ保険は、古いタイプのケガにしか対応していないものじゃありませんか?
形だけ現代型の保険で、中身は旧型の労災上乗せ保険になっていませんか?
2020年以降は、労災、労務トラブルリスクは高まると予想されます。
まずはあなたの会社の業務災害保険が、どのような内容で契約しているのかチェックしましょう!
まだ、業務災害保険に入っていないという場合には、すぐにご相談ください。
業務災害保険に入っているけど、補償内容がわからない、補償内容が現代型の労災、労務トラブルに対応できるものかチェックしたいという場合は、下記の黄色いボタンをクリックし、問い合わせフォームからご連絡ください。
会社を守ることが、従業員やその家族を守ることにつながります。
等の理由により、2020年以降メンタルヘルス疾患による労災や労務トラブルが増加するでしょう。
誰もが大変なこの時期ですが、会社、従業員とその家族を守るため、メンタルヘルス疾患の予防と対策が今まで以上に必要です。